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長い距離を走るロングツーリングのあとにバイクを適切にメンテナンスしなければ、愛車の寿命を縮めることにもなりかねません。ロングツーリング後に必ず行うべき5つのバイクメンテナンスを紹介します。メンテナンスをしっかりと行えば、バイクの状態を保ち、次のツーリングも快適に楽しむことができますよ。
1. タイヤのチェックと空気圧調整
最初に確認するべきは、タイヤの状態です。長時間の走行でタイヤが熱を持ち、摩擦によって溝が浅くなることがあります。タイヤのトレッド(溝)の深さを確認し、異物が刺さっていないか目視でチェックするようにしましょう。
空気圧の調整も必須です。空気圧が適切でないと片減りの原因となり、走行性能も低下します。空気圧は冷えた状態で測定するのが基本です。ツーリングで暖まったタイヤは内部の空気が膨張しているため、翌日、空気圧を確認し、必要であれば規定値に調整しましょう。
2. オイルと冷却水の状態確認
長距離走行後は、エンジンオイルの劣化や減少が考えられます。エンジンオイルはエンジン内部の摩擦を軽減し、冷却と清浄の役割を果たします。オイルが劣化するとエンジンのパフォーマンスが低下するばかりか、深刻なダメージを与える可能性も。オイルの量と色を確認しましょう。もしオイルが黒く濁っている、あるいは規定量よりも少ない場合は、交換または補充が必要です。
冷却水も確認が必要です。エンジンが過熱することを防ぐ冷却水は、長距離走行で消耗することがあります。リザーバータンクの水位が規定範囲にあるかどうか、また異常な濁りがないかを確認し、不足していれば適切な冷却水を補充してください。
3. チェーンの清掃と注油
ロングツーリングではチェーンも多くのダメージを受けます。雨や砂利道を走った場合、チェーンには汚れがたまり、動きが鈍くなることがあります。そのまま放置すると、チェーンが錆びたり切れたりする原因になるため、清掃は欠かせません。
まず、チェーンクリーナーを使ってチェーンに付着した汚れやグリースを落とします。その後、専用のチェーンオイルを均等に注油しましょう。この注油によってチェーンの滑りが良くなり、摩耗を防ぎます。チェーンがスムーズに動くことは走行中の安全性にも直結するため、この工程を怠らないようにしましょう。
4. ブレーキパッドとブレーキフルードの確認
ブレーキは、ロングツーリング後には必ず点検しましょう。まず、ブレーキパッドの厚さを確認します。ブレーキパッドが摩耗していると、ブレーキの効きが悪くなるため、薄くなっている場合は早めに交換が必要です。通常、パッドの溝が残り3mm以下になったら交換が推奨されます。
ブレーキフルード(ブレーキオイル)の量と状態もチェックしましょう。ブレーキフルードは湿気を吸いやすく、性能が低下することがあります。リザーバータンクの液量が規定内にあるか、色が黒ずんでいないかを確認し、必要に応じて交換を行います。ブレーキ性能はライダーの命を守る重要な要素なので、しっかりと点検を行いましょう。
5. 電気系統とライトのチェック
ロングツーリングではライトやウィンカーなどを頻繁に使用するため、これらの動作確認を怠らないようにしましょう。ヘッドライトやブレーキランプが点灯しないと大変危険です。
バッテリーの状態も確認が必要です。長時間の走行によりバッテリーが消耗していることがありますので、電圧を測定して異常がないか確認します。もし電圧が低下している場合は、充電や交換を検討してください。また、配線の緩みや損傷がないかも併せてチェックしておくと安心です。
適切なメンテナンスで長くバイクを楽しもう
ロングツーリングの後には、愛車への労いの意味を込めてメンテナンスをしっかりと行いましょう。タイヤ、オイル、チェーン、ブレーキ、そして電気系統、どれもバイクのパフォーマンスと安全に関わる重要なポイントです。これらのメンテナンスを適切に行うことで、バイクの状態を良好に保ち、次のツーリングでも快適な走行を楽しむことができます。